(注意)こちらは、2022年6月発行の、院内広報キトキト第52号の記事の一部です。
こんにちは、6月になりました。
当院に味覚異常で受診いただく方には、これまでに亜鉛のサプリメントを続けたり、医療機関で亜鉛のお薬の処方をいただいたりしたけど、症状の改善に至らない、という方もいらっしゃいます。そうなると、別のアプローチが必要であろうと考えます。
今回は、さまざまな味覚異常のうち「味覚低下」の漢方医学的考え方を少し取り上げます。
味覚低下を、漢方医学的には「口淡(*2)」 と表現されています。
その要因に、「脾胃の気虚(*1・*3)」と考えるようです。「脾胃の気虚」とは、簡単に申しますと「消化器の内臓に元気がない状態」と捉えられそうです。
当院は歯科口腔外科ですので、あくまで「味覚の低下」や「口腔の異常」を改善するための治療アプローチになるわけですが、そのひとつとして、患者の皆様の口腔内や心身の状態、そして「脾胃の気虚が示唆されるかどうか」を考慮して、漢方エキス剤による治療アプローチを検討することがございます。
*3:舌診入門テキスト 丸山彰貞 著
最後までご覧いただきありがとうございました。
ひでかず歯科口腔外科クリニック
院長 佐藤英和