(注意)こちらは、2018年5月発行の、院内広報キトキト第3号の記事の一部です。
(2025年3月 追記)
5月、緑のさわやかな季節になりますね。
今回は更年期障害とお口の粘膜のお話です。
更年期障害の主な原因は卵胞ホルモン(エストロゲン)の低下で、これに年齢に伴う体の変化と精神・心理的な要因、社会文化的な環境因子が複合的に影響することで症状が出ると考えられています。
更年期障害の症状は大きく三つに分類されます。
① 自律神経失調症状
のぼせ、汗、寒気、冷え症、動悸、胸痛、息苦しさ、疲れやすい、頭痛、肩こり、めまい
② 精神症状
イライラや怒りっぽいなどの情緒不安定、抑うつ気分。
③ その他
腰痛や関節痛、嘔気や食欲不振、皮膚の乾燥感やかゆみ、尿が近く外陰部の不快感
など、多彩な症状がみられます。
これらが他の病気の症状ではないことが条件になります。
(参考:日本産婦人科学会ウェブサイト)
【お口の粘膜に生じうる症状】
エストロゲンの低下に伴い、唾液腺の萎縮を生じ、ドライマウスを生じると考えられています。
2025年3月追記:
2022年口腔乾燥症の新分類【4学会(日本歯科薬物療法学会,日本口腔内科学会,日本老年歯科医学会,日本口腔ケア学会)合同口腔乾燥症用語・分類検討委員会作成】では、
1 .唾液分泌量の減少あるいは分泌唾液の質的変化があるもの(唾液腺機能障害性口腔乾燥症)
2 )唾液分泌刺激障害(分泌刺激障害性口腔乾燥症)
(1)中枢性唾液分泌刺激障害(中枢性分泌刺激障害性口腔乾燥症)
のなかに、「更年期」が分類されています。
② 舌がピリピリする(舌痛症)
お口の粘膜に、お訴えに見合う炎症などの所見がないにも関わらず、舌がピリピリ・チリチリ・ザラザラとする症状です。
原因のひとつに、更年期や閉経後のホルモン変化が考えられています。
2025年3月追記:
2023年の第33回日本口腔内科学会学術大会のシンポジウム4
「舌痛症/Burning Mouth Syndromeは神経障害性疼痛か痛覚変調性疼痛か」
の内容によりますと、
舌痛症/Burning Mouth Syndromeの病態生理が
「多因子性」とされているものが多くなってきていること、
その因子の中に
「ホルモン・内分泌」
が挙げられています。

最後までご覧いただきありがとうございました。
ひでかず歯科口腔外科クリニック
院長 佐藤英和