(注意)こちらは、2024年5月発行の、院内広報キトキト第74号の記事の一部です。
こんにちは、5月になりました。
今号は、「慢性疼痛診療ガイドライン」に記載の「バーニングマウス症候群」の薬物療法のうち、カプサイシン局所投与についてです。
カプサイシンは、唐辛子の辛みの主成分です。
バーニングマウス症候群(本広報第59号)は、口内に灼熱感(やけどしたような、ヒリヒリ、ピリピリなど)といった症状があります。
ガイドラインには、クロナゼパム局所投与ほど詳細な記載はなく、
「カプサイシン局所使用の効果については、研究数が少なく、サンプルサイズも小さい。含嗽用カプサイシン0.02%(w/v)またはカプサイシン0.01%(w/v)または0.025%(w/v)のゲルの塗布使用は、介入後短期において痛みは改善し、益となる効果を認めた」
とあります。
なぜ、さらにヒリヒリしそうなカプサイシンを治療に用いるのか?について、2016年の福岡県薬剤師会様のウェブサイトにヒントと思われる内容が掲載されておりました。
記事を引用しますと、
「カプサイシンはトウガラシの辛味成分の1つで、(途中省略)投与初期には内因性痛覚物質のサブスタンスPの放出が促進され血管拡張や局所刺激(痛覚過敏、灼熱感等)が起こるが、長期投与ではサブスタンスPが枯渇し、痛覚閾値が上昇することにより鎮痛効果を示す。また、局所の末梢循環改善にも作用している。」
とあります。
福岡県薬剤師会ウェブサイト 2016年
最後までご覧いただきありがとうございました。
ひでかず歯科口腔外科クリニック
院長 佐藤英和