(注意)こちらは、2021年11月発行の、院内広報キトキト第45号の記事の一部です。
こんにちは、11月になりました。日増しに寒さを感じるようになりましたね。
今回は、 「甘草(かんぞう)」という生薬を含む漢方薬の副作用とされている、「偽(ぎ)アルドステロン症」についてお話をいたします。
その症状には、
高血圧、低カリウム血症によるミオパシー(筋肉痛、脱力感、だるさ、こむら返り)、不整脈(動悸)、頭痛、ほてり、手足のむくみ、
などが挙げられています。
各年齢層で生じますが、男女比は1対2で女性に多い傾向があるようです。
また、利尿薬、インスリン、副腎皮質ホルモン製剤、甲状腺ホルモン製剤などを服用されている方では、低カリウム血症が生じやすいとされます。
発生する頻度は不明とされています。甘草の量の多い、少ないは関連がないようです。
発症するまでの期間は、服用開始後、およそ1~数か月で徐々に発症するとされます。
甘草を含む漢方薬を服用されている患者の皆様におかれましては、可能であれば定期的な血圧の測定が望ましいです。
もしこれらの症状が出た際は、まず漢方薬の服用を中止してください。通常、それで症状は改善するとされます。症状が続く際は、副作用と異なる他の病気が偶然生じた可能性もありますので、内科などの受診が望ましいです。
参考:薬剤師のための漢方薬の副作用 監修:星野惠津夫 2012 協和企画
最後までご覧いただきありがとうございました。
ひでかず歯科口腔外科クリニック
院長 佐藤英和